年号マスター
2026.01.21

【干支の謎】「私はウマ年」だけじゃ足りない?60年に一度の「丙午」と歴史を動かす暗号

「あなたはなに年生まれですか?」
こう聞かれたら、ほとんどの人が「ねずみ年」や「うま年」といった12種類の動物(十二支)で答えるでしょう。

しかし、歴史の深淵を覗くと、それだけでは片付けられないミステリアスな事実が浮かび上がってきます。実は、本来の干支は「60種類」も存在するのです。

今回は、昭和の出生率を激減させた伝説の干支「丙午(ひのえうま)」の謎と、歴史上の出来事に隠された「干支の暗号」について解説します。

干支の正体は「十干」+「十二支」

私たちが普段「干支(えと)」と呼んでいる動物たちは、正確には「十二支(じゅうにし)」に過ぎません。本来の干支は、以下の2つの要素を組み合わせたものを指します。

  • 十干(じっかん): 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸(10種類)
  • 十二支(じゅうにし): 子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥(12種類)

この「10」と「12」の組み合わせの最小公倍数が「60」。つまり、干支は60年で一巡するサイクルを持っており、これを専門用語で「六十干支(ろくじっかんし)」と呼びます。

出生数が激減!「丙午(ひのえうま)」の伝説

この60種類の干支の中で、もっとも強烈なインパクトを残しているのが「丙午(ひのえうま)」です。
「丙(ひのえ)」は「火の兄」、「午(うま)」も火の性質を持つ動物。つまり、炎が重なる激しい気質を表します。

江戸時代から「丙午生まれの女性は気性が激しく、夫を食い殺す(早死にさせる)」という迷信が広まりました。

現代では笑い話のようですが、直近の丙午にあたる1966年(昭和41年)には、この迷信を気にした親たちが出産を控えたため、出生数が前年比で25%も激減するという社会現象が起きました。
次の丙午は2026年(令和8年)。令和の時代にこの迷信がどう扱われるのか、歴史ファンとして注目しています。

「甲子園」や「戊辰戦争」も干支が由来

歴史上の名称には、その年の干支が「暗号」のように刻まれています。

  • 甲子園球場: 1924年完成。この年は、60干支の最初の年である「甲子(きのえね)」だったため、縁起を担いで名付けられました。
  • 戊辰戦争: 1868年勃発。この年が「戊辰(つちのえたつ)」の年でした。
  • 壬申の乱: 672年勃発。「壬申(みずのえさる)」の年に起きた古代最大の内乱です。

60年で一周するから「還暦」

60歳のお祝いを「還暦(かんれき)」と呼ぶのは、「暦(こよみ)が還(かえ)る」からです。

生まれた年の干支(例えば丙午)が再び巡ってくるのがちょうど60年後。一回りして赤ちゃんに戻るという意味で、赤いちゃんちゃんこを着る風習が生まれました。

まとめ:あなたの「真の干支」は?

単なる「ウマ年」や「イヌ年」ではなく、その上に「火」や「水」、「金」などの性質(十干)が乗っていることを知ると、自分の性格や運勢も違って見えてきませんか?

当サイト「年号マスター」に、新しく「六十干支」の表示機能を追加しました。

生年月日を入力するだけで、あなたが60種類のうちどの干支なのか、そしてその干支が持つ「五行(木火土金水)」の性質まで詳しくわかります。ぜひ一度、自分のルーツを調べてみてください。